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【​麹、酵母、発酵のこと】

発酵食品はお好きですか?

発酵マイスター&発酵プロフェッショナルの社長の金原です

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2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて以来、

日本には空前の発酵ブームが到来しております。

古来から日本に伝わる発酵食品の奥深さは日本人を魅了してやみません。

発酵食品について、その種類、効能などについてお話ししたいと思います。

【発酵食品の種類について】

日本は『発酵大国』であり、多くの発酵食品があります

 

<ヤマヤで製造販売している発酵食品>

  • 醤油

  • 味噌

  • 浜納豆

 

<その他の発酵食品>

  • お酒

  • みりん

  • 糸引き納豆

  • お酢

  • 漬物

  • 鰹節

 

また世界の発酵食品に目を向けると

・ヨーグルト

・キムチ

・チーズ

・ワイン

・ビール

などがあります

 

そもそも、『発酵食品とはなに?』

と言われると、普段身近にあるものですが、明確な定義を答えられる人は少ないかもしれません

【発酵食品とは】

『発酵とは微生物の働きによって食物などの有機化合物を分解・変化させ、人にとって有益な作用をすることである』

と定義されます 

 

この“人にとって有益な作用”というところが重要で、人によって有害な作用は【腐敗】となります

すなわち、

微生物の働きによる(人にとって)有益な作用→発酵

微生物の働きによる(人にとって)有害な作用→腐敗

と人間が“勝手に”分別しているだけで、微生物にとっては、発酵も腐敗も同じ生命活動なのです

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※キビヤック…海鳥(ウミスズメ類)をアザラシの中に詰めこみ、地中に長期間埋めて作る漬物の一種
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※シュールストレミング…ニシンを塩漬けにして缶の中で発酵させた、漬物の一種  世界で一番臭い食べものと言われている
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この境界線はとても曖昧で、外国人からみたら糸引き納豆は腐っている大豆にしか見えないらしいですし、発酵食品好きの自分から見ても、※キビヤックや※シュールストレミングなどは、とても食べものとは思えない逸品です

 

背景にある食文化に大きく影響され、匂いも独特なものが多いため好き嫌いが分かれるというのも発酵食品の特徴ですね

 

 

【発酵食品の魅力】

食べてうまい、ということはもちろんですが、

その他にも

 

1、美味しい

2、栄養価が高い

3、保存性が高い(腐りにくい)

4、吸収率が高い(吸収されやすい)

5、腸内環境改善

 という5大メリットがあります

 

 

ヤマヤで製造販売している【浜納豆】は天下統一をし、のちに江戸幕府を開き平和な世をもたらした徳川家康公が、兵糧として愛用していたと言われています

今と違い、クーラーボックスなどを持ち歩けない時代に、兵糧として愛用された事は、保存性が高い(腐りにくい)ことが大きな理由として挙げられます

また、グルメな健康オタクと言われる徳川家康公ですから、栄養価が高い、吸収率が高いなどの発酵食品の利点を本能的に感じていたのかもしれません

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​ここでは、5大メリットの中で、吸収率が高い事と、腸内環境改善について解説していきたいと思います

【吸収率が高い】

あまり知られていませんが、人間は食物を消化することに膨大なエネルギーを奪われています

食べ物を消化するのに要するエネルギーは、

自転車漕ぎ、ランニング、または水泳以上とも言われています

学生時代、給食を食べた午後の授業は、とても眠かったですよね

あれは、食物の消化にエネルギーが消費されてしまっているから起こる現象です

そうすると、生活に使うエネルギーが残っていませんから

『ダルい』『何もやる氣が起きない』『一日中横になっていた』というような事態になります

毎日のやる氣は、何をどの程度の量食べるかということが、思った以上に関係してきます

更に悪いことに、食べ過ぎることで、食物の消化にエネルギーを使い切ってしまい、自らの身体を整える解毒のエネルギーがなくなってしまいます

結果、肥満や病氣の原因となります

吸収率が高い(吸収されやすい)という発酵食品の利点は、自覚しにくいが健康効果は大きいということです

 

 

余談ですが・・

癌とは「やまいだれ」に「品」と「山」

つまりは、「食品」を「山」ほど食べると「癌」になる…
という意味なのですね

 

最近、流行りのファスティングなどは、消化にかかるエネルギーを一時的に0に近づけることで、身体の重要な解毒(有害な老廃物の排泄、デトックス)の力を活用して身体をリセットするという素晴らしい健康法なのです

専門家に注意点を聞く必要はありますが、副作用がないですし、お金もかかりません

 

「日本人の二人に一人が癌になる時代」

と言われていますが、それは『添加物がたっぷり入った常温保存しても長期間腐敗しない食べ物を腹いっぱい食べる食生活』が原因の一つになっていることは否定出来ないと思います

 

【腸内環境改善】

【浜納豆の製造と美味しさ】

前述の通り、ヤマヤは徳川家康公が愛したと言われる

【浜納豆】を製造販売しています

浜納豆は、中国の豆鼓が仏教伝来とともに日本に伝わってきたと言われています

仏教伝来とともに伝わった関係で、その教えと併せて寺院に製法が伝わりました

寺の台所を当時【納所】と呼んでおり、納所で作られた豆ということで納豆という名前がつけられました(諸説あり)

当時、糸引き納豆というものはまだなく、納豆と言うと、現在で言うところの浜納豆を指していました

寺で作られるので【寺納豆】、塩で漬けるので【塩辛納豆】とも呼ばれていました

徳川家康公が、まだ名もなき武将として浜松城にいた頃、寺から上納された“寺納豆”がえらく氣に入りました

そこで、“寺納豆”がなくなるたびに、「浜名の納豆はまだ来ぬか!?」と家来に何度も何度も催促するほどお氣に入りだったようです

(当時浜松市を浜名と呼んでいた)

その「浜名の納豆はまだ来ぬか!?」が「浜名納豆」になり、それが更に省略されて今の呼び名の「浜納豆」になったと言われています

いわば、浜納豆は徳川家康公が名付け親と言える浜松の名産品です

浜名の納豆は、まだ来ぬか、、、?
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【浜納豆の製法について】

 

一回の仕込みで540キロの大豆を仕込みます

三段に重ねられた釜に大豆を入れ、浸漬→蒸煮

その後、麹菌で製麹し【大豆麹】を作ります

 

そうしてできた大豆麹を塩水に漬けて熟成させます

 

この際、豆を煮るのではなく、蒸すことで大豆のイソフラボンが煮汁に溶け出すことなく大豆に凝縮されるためイソフラボンを効率よく摂取できます

 

 

  • 大豆イソフラボン、アグリコン当量(mg/100g)

豆腐43 味噌19 納豆105 浜納豆211 (自社分析)

【浜納豆の原料について】

原料は、大豆、塩、生姜のみで作られる完全無添加の発酵食品です

「こんなに濃厚な味なのに、味付けしていないの?」とよく聞かれますが、この濃厚な自然な旨味こそが発酵の力と醍醐味です

 

大豆は北海道産を100%使用します

安心して召し上がっていただけるよう、生姜も100%、長崎、熊本の国産です

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【大豆麹とは】

米麹は馴染みがあると思いますが、大豆麹は聞き慣れないと思います

米麹はお米のデンプンがアミラーゼ酵素によってブドウ糖となり

甘味を与えますが、大豆麹は大豆のタンパク質をプロテアーゼ酵素がアミノ酸を作るため、旨味の強いものとなります

浜納豆は、大豆麹のみで醸造しますので、いわば【旨味の塊】が出来上がるわけです

後述しますが、旨味の塊であるがゆえ【調味料】として料理に使うといい仕事をしてくれるのです

 


 

 

​製麹した大豆麹
​周りのふわふわしたものは菌糸
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信州のお味噌は米みそが多く、米麹と大豆を同量で仕込む味噌を【10割麹】と呼びます

大雑把に言ってしまうと、米の量が増えれば甘味が強くなり、大豆の量が多いと旨味が強くなります

浜納豆の製造過程が他の味噌などと大きく異なるのは、最終工程に天日干しという工程があることです 半乾燥の状態に仕上げます

天日干しをすることで

・水分が減り味が濃厚になる

・たんぱく質が旨味に変化する

干物と同じで、お日様の力を借りて更に旨味を出します

浜納豆は、そのままチーズと一緒に召し上がっていただくとワインや日本酒の良いアテになります

また、ご飯のお供としてもおいしく、シラスと大葉と浜納豆のお茶漬けは、浜松の舞阪港でのシラスの漁獲量が全国有数ということも相まって、浜松市での名物として知られています

ヤマヤにプロレスラーの大仁田厚さんが、テレビ撮影でお越しいただいた際、この【しらすの浜納豆茶漬け】を召し上がっていただきました

 

「旨すぎるぜ! ファイヤー!!」

 

…とは言いませんでしたが、とてもおいしいと喜んでいただけました

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【調味料としての可能性】

前述のとおり、浜納豆は旨味の塊です

それゆえ、浜納豆をそのまま食べるという使い方よりも料理に調味料として使用する使い方のほうが、よりその利点を活かせます

料理にするときには、大豆そのものの形状よりも細かく砕いたほうが使いやすいという理由から『きざみ浜納豆』なる商品も開発しました

 

主な調理例は、レシピのページをご覧頂きたいのですが、浜納豆そのものよりも圧倒的かつ多くの方に喜んでいただいています

(レシピはコチラ)

プロの調理人の方にご愛用頂く機会も増えてきております

ぜひともあなたの料理の隠し味として一度お試しください

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